こんにちは！商品企画課の千葉です。

毎月新商品の施工に役立つ情報をご紹介しております。
前回から“LED照明の施工”について取り上げております。

第1回ではLED照明器具の市場動向についてご紹介いたしました。
一般照明用蛍光ランプについて製造と輸出入の禁止が2027年末までと決定し、市場の縮小が危惧されている中、
各メーカーが新無線制御システムの開発に取り組んでいる流れについて見ていきましたね！

今回は「各メーカーの無線照明制御システム」について商品の特長をご紹介していきます。

2024年度381億円の見込に対し2040年度には1,320億円まで拡大が予測される無線照明制御ソリューション。
照明の枠を超えた拡張性を持つ“次世代の照明”として注目されています。
2回に分けて7メーカーの製品紹介をさせて頂き、各メーカーの特徴をお伝えできればと思います！

今回はパナソニック、三菱電機、東芝ライテックの製品についてご紹介いたします。

1.パナソニック

　「WiLIA」マルチマネージャーExタイプ

◇キーワード：『大規模フロアを自由自在に制御』

用　　途：中大規模オフィス、商業施設、エントランス、パブリックスペース
操　　作：タブレット（マルチマネージャーEx）
通信方式：920MHz帯WiLIA方式
システム：個別調光・調色制御512回路（512台）

明るさ・色温度をきめ細かに、多彩なシーンを再現することができるので、商業施設やパブリックスペースで、季節・イベントに合わせた演出にピッタリの照明です。
オフィスでは、働く人の好みの光空間にすることで、居心地の良い快適空間を作り作業効率UPにも期待できます。
初期設定や設定変更が簡単で、レイアウト変更時にもグルーピングの組み合わせが再設定可能。
タブレットは使いやすさを追求したインターフェースで、直感的に設定ができるので手軽な操作でハイエンドな空間演出を求める方に最適です。




　「WiLIA」フル２線式リモコンタイプ

◇キーワード：『照明制御システムのスタンダード』

用　　途：中大規模オフィス、庁舎、学校、工場・倉庫
操　　作：壁スイッチ（設定時はスマートフォンとスマート設定器を使用）
通信方法：920MHz帯WiLIA方式
システム：調光制御28回路（1792台）※4回路/センサ1台                 
　　　　　調光調色制御28回路（1792台）※2回路/センサ1台
※スマートフォン・スマート設定器は設定専用のみで操作はできません

照明制御システムのスタンダードとして、オフィスや工場を中心に多く採用されています。
施工後にスマートフォンで自由に照明器具のグルーピングができるので、事前の回路設計も必要なく、将来の照明環境変更にもフレキシブルに対応可能。
「プロジェクトごとに」「フリーアドレス制導入」「メンバーの増減」などレイアウト変更や席替えを行ったときに、
専用アプリを使用して、スマートフォンで操作したい照明器具を確認しながら、思い通りの設定操作ができます。
従来のフル2線の配線に調光T/U付明るさセンサを追加し、照明器具をWiLIA無線調光タイプに交換するだけでリニューアルができます。




　「LiBecoM」新無線照明制御システム

◇キーワード：『拡張性の高い次世代のシステム』

用　　途：小中規模オフィス、商業施設、工場・倉庫、学校、病院、庁舎
操　　作：専用タブレット、シーン選択リモコン
通信方法：2.4GHz帯メッシュ方式
システム：250台/1システム

調光信号線と親機が不要で工事の手間を大幅削減。照明制御はもちろん、位置情報サービス（オプション）を契約することで、現場の課題解決や店舗のマーケティング施策をサポートします。
照明から発信するビーコンの信号をスマホが受信することで、人の居場所を把握することができます。
オフィスでは、フリーアドレス化による人探しを解消。
店舗では、お客様の来店を検知し、スマートフォンにタイムリーに広告を送信することでeコマースのようなダイレクトマーケティングが可能になります。
照明制御の枠を超えた次世代システムで、空間価値を飛躍的に高めることは間違いありません。

　


　「PiPit調光」かんたん無線調光

◇キーワード：『個別または複数台一括で調光可能』

用　　途：小中規模オフィス、学校、飲食店、病院、庁舎
操　　作：PiPitハンディライコン　PiPitライコン（コンセント式）
通信方式：920MHz帯
システム：1回路

1台ずつでも複数台をまとめてでも自在に明るさ設定が可能。調光信号線の配線工事が不要で、器具の取り替えだけで調光システムの導入が可能です。
PiPit調光の特徴である「かんたん設定」はパナソニック独自の設定方法によって僅か30秒ほどで調光設定ができます。
①設定したい照明の電源を落とす②ライコンカバーを外し、黒いボタンを5秒長押し③インジケータが点滅④照明の電源を入れる⑤黒いボタンを5秒長押し→設定完了。
個別制御だけでなく、複数台をまとめて調光したい現場におすすめです。




　「ウィズリモ」一体型ベースライトiDシリーズ

◇キーワード：『設定不要で1台ずつ個別制御』

用　　途：小規模オフィス、会議室、倉庫・バックヤード、プルスイッチから置き換え
操　　作：リモコン
通信方式：赤外線　　
システム：1回路

信号線の配線工事が不要で器具を取り換えるだけで明るさ調整が可能。
また初期設定やチャンネル・ペアリング設定も不要でボタンひとつで明るさ調整や点灯ができます。
リモコンを本体に向けボタンを押すだけで感覚的に操作ができ、省エネ・快適さに合わせた様々なシーンでご利用いただけます。
「調光したいけど複雑な設定・制御が苦手…」という方にピッタリな商品となっております。

2.三菱電機

　「MILCO.CONNECT」新無線制御システム

◇キーワード：『シンプルなシステム構成で省エネ・省施工』

用　　途：小中規模オフィス、商業施設、工場・倉庫、学校、病院、庁舎
操　　作：専用タブレット、専用リモコン
通信方式：2.4GHz帯メッシュ方式
システム：最大250台/フロア（1システム上に最大2500台）

１つの専用タブレットで1フロア最大250台まで、最大10フロア2500台まで設定ができます。※操作はフロア単位になります
2.4GHz帯メッシュ無線通信方式を採用しており、MILCO.CONNECT対応照明器具で各機器間送受信を行うため親機が不要で、節エネ・省施工に貢献します。
照度・人感センサを導入することで照度センサによる明るさ検知や人感センサの在/不在検知で自動制御して省エネ性が更にUPします。
また、タブレットで照明機器の電力量や点灯時間などの見える化にも対応。ゲートウェイ設置時には、記録データを時系列にグラフ表示しデータ管理を効率的に行えます。
帳票（CSV形式）のダウンロードが可能で視覚的に電力量を把握しスマートに管理できるのがポイントです。
注目度の高い青空照明misolaもMILCO.CONNECT対応機器が発売され、空間を美しく演出しつつ、省エネにも配慮できる点が魅力的です。




　「MILCO.S［ワイヤレス］」ローカル自動調光システム

◇キーワード：『ワイヤレス機器で一括制御』

用　　途：小中規模オフェス、学校、店舗、工場
操　　作：コンセント式壁付コントローラ、コンパクトリモコン
通信方式：920MHz帯
システム：4回路または2回路

調光信号線が不要で、お手軽に調光システムを導入可能。無線方法は、コンセント式壁付コントローラまたは天井埋込形コントローラから現場に合わせて選択できます。
高天井照明の制御にもおすすめで、双方向ワイヤレスリモコン（MS213A）の赤外線機能による遠隔設定で、
倉庫や工場、体育館などで用途やイベントなどの使用状況に応じてエリアを分けた調光制御・スケジュール・シーン制御ができます。
オフィス空間では、昼間の太陽を加えた反射光をコントローラが自動で検知し、無駄な明るさをカット。快適空間はそのままにオフィスの節電を実現します。
店舗で使用すれば、時間に合わせた明るさ運用で活気ある売り場を自動調整するので店作りをサポートします。

3.東芝ライテック

　「LinkLED Air」小規模向け無線照明制御システム

◇キーワード：『自動でかんたん省エネ制御』

用　　途：小中規模オフィス、工場・倉庫、店舗
操　　作：タブレット・壁操作器
通信方式：2.4GHz帯メッシュ方式
システム：接続台数最大100台/1システム

信号線不要・親機不要の調光システムです。センサー・スケジューラーによる自動制御、壁操作器による手動操作など、用途に合わせて機能をチョイスできます。
あかり・人感センサを追加することで外光を検知し窓際の自動制御で約30％省エネ、人の動きを検知し自動制御で約10％省エネ、
スケジューラーを追加することで、時間による自動制御で約20％省エネに貢献いたします。
省エネ効果については東芝ライテック株式会社ホームページにてご確認ください。　▷https://www.tlt.co.jp/tlt/products/system/linkled_air/linkled_air.htm

　「SceneLED」かんたん無線調光

◇キーワード：『簡単リモコン操作で省エネ』

用　　途：小規模オフィス、学校（教室・体育館）、会議室
操　　作：ハンディリモコン
通信方式：920MHz帯
システム：接続台数最大100台（1チャンネル※）
※一つの建物あたり最大9チャンネルまで設定可能です。

信号線不要・親機不要の調光システムです。専用照明器具とハンディリモコンの組合せだけで、かんたんに調光システムを導入できます。
ハンディリモコンだけで1台単位やグループ単位の消灯操作が手軽にできます。明るさを適切に調整、不在時のこまめな消灯でさらなる省エネにつながります。

第2回は以上となります。

今回は3メーカーの無線照明制御システムをお伝えしました。
3メーカーだけでも9種類の商品展開があり、施主様の多種多様なニーズにお応えできるような製品開発が進んでいることが分かります！

次回は遠藤照明、大光電機、オーデリック、コイズミ照明の4メーカーにおける無線制御システムを紹介させていただきます。

また次回の更新でお会いしましょう！