<第3回>各メーカーの無線照明制御システムについて

こんにちは!商品企画課の千葉です。
毎月、新商品の施工に役立つ情報をご紹介しております。
前回はパナソニック、三菱電機、東芝ライテックの無線制御システムについてご紹介いたしました。
パナソニック「ウィズリモ」や三菱電機「MILCO CONNECT」など、個別制御から拡張性の高いシステムまで、
使う場所や用途に合わせて選択できる製品がありましたね!
今回は遠藤照明、オーデリック、大光電機、コイズミ照明の製品についてご紹介いたします。
1.遠藤照明
「Smart LEDZ Lite」
◇キーワード:『リモコンだけでかんたん制御』
用 途:小規模店舗、小中規模オフィス、マンションのエントランス
操 作:専用リモコン
通信方式:2.4GHz帯
システム:リモコンの電波が届く最大半径15mの範囲内
遠藤照明の無線調光システム「Smart LEDZ」シリーズの中で、最もシンプルで使いやすいシステムです。
Liteリモコン(FX-552W)を使用することで、調光・調色機能を手軽に操作することができます。
直感的な操作が可能で視覚的にわかりやすい操作画面で、無線制御に少し抵抗がある方にもご利用いただける仕様となっています。
「Smart LEDZ Fit」
◇キーワード:『スマートフォン1つで手軽に制御』
用 途:住宅、小中規模店舗、オフィス、医療・福祉施設
操 作:スマートフォン、タブレット、専用コントローラー、専用リモコン
通信方法:2.4GHz帯(メッシュ方式)
システム:1システム最大250台(センサー・リモコン等デバイスの台数も含む)
スマートフォンに専用アプリをダウンロードするだけで、最大250台までの照明器具を制御することが可能なシンプルかつお手軽なシステムです。
調光信号線が不要で、無線調光対応器具を設置後、専用アプリをダウンロードして設定するだけですぐに使用することができます。
操作方法もシンプルでスマートフォンの画面上でスライドさせて自由自在に制御可能。
色温度と明るさをそれぞれ個別に変更することができます。
「Smart LEDZ Base」
◇キーワード:『充実の機能で複数部屋の制御にも対応』
用 途:住宅、小中規模店舗、オフィス、ホテル、マンション、医療・福祉施設
操 作:ゲートウェイパネル/スイッチ、スマートフォン、専用リモコン/スイッチ
通信方法:2.4GHz帯(メッシュ方式)
システム:1システム最大250台(20ルームまで設定可能、センサー・リモコン等デバイスの台数も含む)
操作性とスタイリッシュさを追求した無線調光システム。視覚的にわかりやすい操作画面とワンタッチボタンで直感的な操作が可能です。
全体的にダークカラーを基調としているため、暗い部屋で操作する際も明るすぎず、不快にさせません。
よく使うシーンやグループのON/OFFを、ディスプレイ上に呼び出しボタンとして1個から最大8個まで登録できます。
アイコンや名前も自由に変更が可能なので、スイッチにラベルを貼らなくても迷わず操作できます。
※ゲートウェイパネルは最大8個まで、ゲートウェイスイッチは最大4個までボタン登録可
プリセット機能を活用することで、設定の手間を大幅に削減しながら、より高度な照明制御を実現できます。
プリセット機能では、6つの照明シーンと1つのスケジュールがあらかじめ用意されており、
そのままお使いいただくことも、カスタムしてお使いいただくこともできます。
スケジュール機能では、1日の快適さや作業効率を高められるように、時間帯に合わせシーンを自動で切り替えられます。
この機能もあらかじめ用意されているため、1から設定する必要はありません。
個人のライフスタイルや職場環境に応じて、自由に変更ができるため快適な光環境を実現します。
「Smart LEDZ Fit Plus」
◇キーワード:『大規模施設もラクラク管理』
用 途:商業施設、学校、病院、高層ビル
操 作:専用コントローラー、専用リモコン
通信方式:2.4GHz帯(メッシュ方式)
システム:1システム最大3,000台(センサー・リモコン等デバイスの台数も含む)一元管理ソフト使用時で最大30,000台制御可能
大規模施設向けの照明制御システムであり、1システム最大3,000台まで制御することができます。
さらに一元管理ソフトを使用することで、最大30,000台の照明器具を一括制御でき、複数のシステム(最大10システム)を1台の汎用パソコンで管理可能です。
施設内を見守る労力・時間が不要になり、管理担当者の負担軽減や業務の省力化、人手不足に貢献できます。
遠藤照明の無線調光システム「Smart LEDZ」シリーズは、発売から10年以上で納入実績40,000件以上。
4つのシステムから施設規模や運用方法に応じて最適なシステムを選択することができます。
『無線調光システムを導入したいけど、どのシステムがいいか分からない…』という方にピッタリです。
2.オーデリック
「CONNECTED LIGHTING」コネクテッドライティング
◇キーワード:『BluetoothⓇ通信で、さまざまな空間で快適な光環境』
用 途:住宅、店舗、オフィス
操 作:リモコン、スマートフォン、タブレット
通信方式:Bluetooth
システム:個別調光から最大20シーンまで登録可能(使用する操作器により異なります)
Bluetooth®を活用した無線通信により照明器具の明るさ、光色、RGBフルカラーを自由にコントロールできるシステムです。
住宅、店舗、オフィス、施設などさまざまな空間に対応し、快適な光環境を構築することを目的としています。
住宅照明では、個人のライフスタイルに合わせた快適な光環境の構築を目的としており、子供や高齢者の方でも使いやすいシンプルな操作が特長です。
「くつろぎ」「食事」「学習」など、個人の生活リズムをシーン登録してワンタッチで変更。
また、コネクテッドライティング対応照明器具は音声コントロールにも対応しており、壁のスイッチやリモコンなどに触れることなく、あかりをタッチレスでコントロール可能。
音声コントロールを使用する際は、Bluetooth®音声リモコン(RC924)、スマートスピーカー※(Google Nestシリーズ/Amazon Echoシリーズ)が必要となります。
※スマートスピーカーを使用する場合は専用タブレットRC 913が必要です
非住宅照明では、省エネ、業務効率化、雰囲気の演出を目的としております。
信号線不要の簡単施工で、オフィスや店舗のリニューアルに最適なコネクテッドライティング。空間の用途に合わせた無駄のない照明計画が実現できます。
オフィス空間でタブレットを用いて手元で簡単にオフィス全体の照明をコントロール。
照度センサーや人感センサーを組み合わせることで、部分的な消灯や明るさ調整で消費電力削減に貢献します。
住宅照明器具だけでなく、非住宅照明ベースライトもコネクテッドライティング対応製品を展開しており、
オフィス空間にペンダント照明や間接照明などと組み合わせて企業カラーに合わせた自由自在の空間デザインと照明計画が可能です。
さらに、大規模通信用ゲートウェイが2025年9月に発売開始となり、最大3,000台の照明器具をタブレット1台で制御が可能となります。
オフィスや工場などの広い空間や、ホテルやテナントビルなどフロアが複数ある場合でも、一括でコントロールすることができます。
<専用アプリケーションについて>
・CONNECTED LIGHTING for Home
住宅での基本的な照明制御に特化。スリープウェル機能※で睡眠の質を高める設定も可能
※スマートフォン使用の場合は、iOS端末のみとなります
・CONNECTED LIGHTING for Shop 店舗の演出に適しており、RGBフルカラー調光やタイムライン機能で自動切り替え可能
・CONNECTED LIGHTING for Office オフィス環境向けで、オフィスのレイアウトに合わせた照明計画が可能
3.大光電機
「SENMU」
◇キーワード:『幅広い空間で効率的かつ柔軟に制御』
用 途:大型商業施設、店舗、オフィス、ホテル、飲食店
操 作:専用タブレット
通信方式:2.4GHz帯(メッシュ方式)
システム:1システム最大200台(ゲートウェイ10台連結時で最大2,000台まで)
調光信号線工事が不要で、既設配線を利用したリニューアルにもおすすめ。
照明器具設置後でもフロアのレイアウト変更に合わせてグルーピングの設定変更ができます。
店舗からショッピングモール、ホテルやオフィス空間などさまざまな空間の明るさや色温度を個別に制御。
簡単なタブレット操作で思いのままにシーンを演出できます。
電波は途切れにくいメッシュ通信方式を採用しており、信号を受け取った器具が次々と信号を伝達し、
障害物があっても別ルートで通信ができるため、途切れにくく広範囲の通信を実現しています。
SENMU最大の特徴は屋外無線制御です。
マンション、オフィスビル、商業施設などで屋内外の照明を一括コントロール。
スケジュール予約機能とシーン再生機能の連動により、時間と照明演出のコントロールで空間価値UPに期待できます。
無線制御システムを屋外で使用することができるため、施工期間の短縮や既存の配線を活用したリニューアルでコストを大幅に削減することができます。
SENMU対応の照明器具は約2,400点あり、ダウンライト、スポットライト、ペンダントライトなど多様な屋外照明に対応。
SENUMUパワーボックスを使用すれば、一般の照明器具も回路ごとに無線制御可能になります。
これにより、屋外の多様なシーンで統一感のある照明制御が実現できます。SENMUは効率的かつ柔軟性の高い無線照明制御システムです。
4.コイズミ照明
「TRee」
◇キーワード:『目的に応じた2種類のアプリで簡単照明制御』
用 途:住宅、店舗、飲食店、オフィス
操 作:スマートフォン、ライトコントローラ
通信方式:Bluetooth®(独自のアルゴリズムパンダメッシュ採用)
システム:個別調光から最大32シーンまで登録可能
簡単に照明操作するだけのシンプルな使い方から、スマートスピーカーやHEMSに繋げたいという多機能な使い方など目的に応じて2種類のアプリから選択します。
①handy TRee(ハンディツリー)
専用のライトコントローラを使用することで、Bluetooth®通信によるスマートフォンアプリでの操作が可能。
照明の明るさや色温度の個別操作はもちろん、あらかじめ登録しておいた照明の点灯状態を簡単に呼び出すことができます。
「シンプルな操作だけでいい」「スマホで照明をコントロールしたい」という方にピッタリな製品です。
②TRee plus(ツリープラス)
handyTReeの基本機能に加えて、より高度なスマート機能を提供します。
スマートブリッジを使用することで、照明のON/OFF、調光・調色、シーン設定に加え、スケジュール機能や外部機器(スマートスピーカー、HEMS)との連携を可能にするアプリです。
さらに、Bluetooth®対応人感センサーをプラスすることで、必要な時だけ点灯してくるので省エネにつながります。
「スマートスピーカーで制御したい」「家族のスケジュールや生活リズムに合わせてシーンを変更したい」方におすすめの商品です。
2種類のアプリ導入時やランニングコストは費用かかりません。そして、どちらも同じ機器を使用するため基本的には同コストで導入ができます。
グレード上げて制御したい時はスマートスピーカーや人感センサーを追加することで対応ができるため、まずはhandyTReeを使ってみて、後からTRee+に変更するのもいいかもしれません。
第3回は以上となります。
今回は4メーカーの無線制御システムについてお伝えしました。
各メーカーの特徴を知っておくことで、現場のニーズに最適な制御システムの選定が可能になります!
次回はさらに深堀をして、パナソニック「LiBecoM(リベコム)」の施工・設定方法についてお伝えいたします。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。また次回の更新でお会いしましょう!